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昨日、ちいさな蝶をみつけた。

ガラスのように透き通った羽根をもち、

いまにも消えてしまいそうにみえた。

触れたらきっと、指を切ってしまうだろう、そう思った。


でも、その蝶には決して触れられない。

ぼくは知っているのだ。

それはぼくが失くしてしまったもの。



夕暮れが近づくと、ぼくはいつも思い出す。

幼かったころ、この手に触れ、

やがて指の間からこぼれ落ちていったいくつもの瞬間を。



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