1.


ぼくの部屋から観覧車がみえる。

あんまり大きくはないけれど、それでも立派な観覧車。

ずうっと前に、父さんに連れられて乗ったことがある。

けれども、父さんがどこかにいってしまってからは、一度も乗っていない。

母さんは毎日忙しいし、それに外に出るのがあまり好きではないから。

だから、ぼくはいつも、部屋からながめるだけでがまんしている。


夕方になると、観覧車はライトアップされる。

とてもきれいだった。

泣きたくなるくらいに。