6.
ぼくたちはなにもいわずにすわっていた。
ベンチはひんやりと冷たかった。
だんだんと太陽がしずんで、空が夕焼け色になっていった。
時間がゆっくりと過ぎていった。
そして、ぼくたちはだまって手のりひつじを見つめていた。
「ねえ、あっちをみてるよ」
かおる子がゆびさした先は、あの観覧車だった。
ライトアップされて、観覧車はきらきらと光っていた。
「乗りたいのね」
手のりひつじはぼくたちを見上げた。
そして、くしゅんとくしゃみをした。