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・個展"i"
 "i"は数学記号で虚数(imaginaly numberの略)を表します。虚数とは自乗したときに負になる数のことであり、通常の四則演算規則では存在しえない数です(通常の四則演算規則では、負の数同士、正の数同士の乗算は正の数になるため、自乗したときに負の数になる数はあり得ない)。通常我々が使用する数は主に実数で、それ以外の数を虚数と呼んでいます。
 実数を横軸に、虚数を縦軸にとった平面を“複素平面”と呼びます。実数+虚数の形で表される数を複素数と呼ぶことから、このような名前で呼ばれています。このとき、我々実空間に生きている者が認識できるのは実数の軸上にあるもののみであり、その数はつまり、複素数の虚数部に0を乗じたものであると言えます。しかし、実数軸には直行する虚数軸があり、複素数の形で表現されるさらに広い世界が広がっています。それは、我々には認識できず、けれどもその存在は知ることのできる、“位相のずれた世界”であるといえます。
 虚数単位"i"は、複素平面上で特異な働きをします。複素数に虚数単位"i"を乗じると、複素平面上の点は、原点を中心として90度回転した座標に移動します。その操作を4回繰り返すと、座標は再び元の位置に戻ってきます。この作用をもって、虚数単位を“回転作用素”と呼ぶこともあります。このように回転し続ける位相のずれた世界は、やがて我々の認識可能な世界と交わることができるのでしょうか?もしそれらが交わったとき、我々には何が見えるのでしょうか?
 神、天使、精霊、呼び方は様々ですが、そうした神話的存在が、図らずも"i"という数学的思考によって新たな形を与えられた、と私は考えます。ですから、数学記号である"i"は神話的なものだと、思われてならないのです。科学は神話を排斥するか?そうではない、むしろ、科学は現代の神話であると、私は言いたい。

 我々の認識できるものは座標の一点でしかないが、それが連なる線の一部であることを、我々は知ることができる。

2006.01個展"L.M.0405"
2007.01個展"M=∫f(L)dL"
2007.09個展"flood of lights"

場所
re:bridge edit
〒980-0821 仙台市青葉区春日町5-27
TEL:022-221-9979
会期
2007年1月22日(火)〜27日(日)
11:30〜19:30(最終日は17:30まで)

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